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10歳で政治を志し、25歳で石井紘基さんと出会い、その石井紘基さんが殺された翌年、40歳のときに衆議院議員となった。47歳から59歳までの12年間、明石市長、そして昨年、61歳で参議院議員。“これまで”と“これから”を語ったロングインタビュー。
日本の政治において国民負担が増え続ける最大の構造的要因は、官僚機構の「前例踏襲主義」と、それを統制すべき政治家が「決定権を行使していない」という権力構造の歪みにあります。泉房穂氏の発言に基づき、具体的な要因を以下に整理します。
1. 官僚の「前例踏襲」と「足し算」の予算編成
官僚は非常に勤勉である一方で、過去に決定した施策や予算配分を絶対に変えようとしない性質を持っています。
- 間違いを認めない文化: 官僚は「自分たちの先輩がやったこと(前例)」を否定することを嫌います。たとえ時代に合わなくなっていても、過去の施策を「失敗」と認めて廃止したり予算を削ったりすることは、組織の論理としてできません,,。
- 新規予算は「おかわり」方式: 新しい政策(例えば子育て支援など)が必要になった際、官僚は既存の無駄な予算を削って財源を捻出するのではなく、既存の予算はそのまま温存し、「新しいことをするからお金をください」と国民に追加の負担(増税)を求めます。
- 結果としての負担増: 既存の事業を見直さずに新しい予算を積み上げていくため、必然的に国民の税負担や社会保障費が増大し続ける構造になっています,。
2. 省庁間の縦割り構造と予算の奪い合い
各省庁が「自分たちの担当分野こそが国民のためになる」と信じ込み、全体最適を無視して予算獲得競争を行っていることも要因です。
- 善意の角逐: 道路担当は道路建設が、災害担当は堤防建設が国民のためだと信じています。しかし、それらを全て足し合わせると財源が不足します。
- 省庁ごとの負担増要求: 例えば、財務省は税収を上げることで国を守ろうとし(消費税増税)、厚労省は社会保障を守るために保険料を上げようとします。双方がそれぞれの論理で国民からお金を集めようとするため、合算すると国民生活が圧迫される「悪循環」が生じています。
- 財務省の影響力: 特に財務省は「増税」への意欲が強く、消費税を将来的には20%程度まで上げたいという意向を持っているとされ、この強力な省庁のシナリオ通りに政治が動いている現状があります。
3. 政治家による「政治決断」の欠如
本来、選挙で選ばれた政治家(特に総理大臣)は、官僚よりも上位の権限を持っていますが、それが行使されていません。
- 本来の権限: 総理大臣には「方針決定権」「予算編成権」「人事権」があり、これを使えば予算の使い道を変えたり、抵抗する官僚を異動させたりすることが可能です,。
- 政治家の追認: しかし実際には、多くの政治家が官僚の提案をそのまま認める「追認」機関になっており、官僚にお墨付きを与えるだけの存在になっています。
- 優先順位の決定放棄: 「あれもこれも」と予算を積み上げる官僚に対し、「今はこれが最優先、これは後回し」と優先順位をつけて予算を削る(スクラップ・アンド・ビルドを行う)のが政治家の役割ですが、その調整機能が働いていません,。
4. 既得権益と抵抗勢力による自浄作用の阻害
予算を減らそうとすると、その予算に関わる部署や勢力から猛烈な抵抗を受けます。
- ネガティブキャンペーン: 予算を削ろうとする政治家に対しては、削減される側の勢力が一斉に反発し、失脚を狙ったネガティブキャンペーンや嫌がらせが行われます。
- 不透明な資金の流れ: 一般会計とは別に、使い道が不透明な「特別会計」などの巨大な資金の流れが存在し、そこに関わる外郭団体などを含めた複雑な構造が、無駄の削減を困難にしています。
5. 行政システムの非効率性
国・都道府県・市町村という「三層構造」自体がコスト高の要因となっており、中央省庁の数も多すぎると指摘されています。これらを整理・統合(例えば二層構造化や省庁再編)すれば大幅なコスト削減が可能ですが、既存の組織維持が優先されています。
結論として、官僚が「自分たちの無謬性」を守るために既存予算を死守しながら新規予算を要求し、政治家がその調整や決定を放棄して財務省等のシナリオに従っていることが、国民負担が増え続ける根本的な構造要因です。




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